ComfyUIでWan2.1やHunyuanVideoを動かそうとして「VRAM足りない」のエラーで止まった経験はありませんか。AI動画生成は画像生成の数倍メモリを食うため、Stable Diffusion感覚でPCを選ぶと確実に詰みます。本記事では2026年5月時点の主要動画生成モデル別の必要VRAMを整理し、AI動画用ゲーミングPCを5機種、独自のGPコスパ指数で比較します。
A. Wan2.1 1.3BやLTX-VideoのGGUF量子化版なら8GBから動きますが、14B級の本命モデルを実用速度で回すなら16GB以上、長尺・高解像度なら24GB以上が現実解です。
- 結論:AI動画生成のVRAM下限は実用上16GB、本気でやるなら24GB以上
- 価格帯:RTX 5060 Ti 16GB搭載機の約25万円〜RTX 5090搭載機の約65万円
- 根拠:Wan2.1 14B・HunyuanVideo・LTX-Videoの公式/コミュニティ要件と各BTOの実販価格
- 注意点:8GB機はGGUF量子化前提、12GB機は解像度・尺で頻繁に妥協が必要
※本記事はStable Diffusion用PCおすすめ記事の派生として、特に動画生成(Wan2.1・HunyuanVideo・LTX-Video)のVRAM要件と最適PCに特化した内容です。テキスト生成(ローカルLLM)用途とは選定軸が異なります。
ComfyUI動画生成で「VRAM足りない」が起きる理由とは?
なぜ画像生成は動いたのに動画生成だとVRAM不足になるのか。答えは、動画生成モデルが画像生成の数倍〜十数倍のVRAMを消費し、さらに生成フレーム数に比例してメモリ使用量が膨らむからです。

SDXLが普通に動いていたPCなのに、Wan2.1を入れた瞬間「CUDA out of memory」で固まったんだけど…!



動画生成は「画像 × フレーム数」分のテンソルを保持するから、SDXLの感覚で12GBでも足りないことが多いんじゃ。まずは要件を整理しよう。
動画生成がVRAMを大量消費する3つの構造的理由
第一に、動画モデルは時間軸を持つテンソルを内部で扱うため、同じ解像度でも画像生成のN倍(Nはフレーム数に近い値)のメモリを使います。第二に、テキストエンコーダー(T5-XXLなど)が単独で数GB必要です。第三に、VAEデコード時に全フレームを一気に展開するとピーク時にVRAMが跳ね上がります。
Reddit上のWan2.1ユーザー報告では、フレーム数を増やすと使用VRAMが線形以上に増加する挙動が確認されています(出典:Reddit r/StableDiffusion「Why do VRAM requirements scale with number of frames in WAN2.1」、取得日:2026年5月16日)。
「torch.cuda.OutOfMemoryError: CUDA out of memory」「Allocation on device 0 would exceed allowed memory」が代表的です。生成途中で停止する場合は、VAEデコード時にピークが来ているケースが多く、Tiled VAEの有効化で回避できることがあります。
「VRAM足りない」と感じる前に試すべき3つの軽量化
PC買い替えに踏み切る前に、まずは以下の軽量化で動くか試す価値があります。筆者も最初はRTX 4070(12GB)でHunyuanVideoを諦めかけましたが、GGUF量子化と解像度調整で生成可能になりました。
- GGUF量子化モデルへの差し替え:Q4_K_M〜Q8まで段階的に選べ、VRAM消費を30〜60%削減できます
- FP8/INT8への切り替え:BF16比でVRAM約半分、品質劣化は最小
- 解像度とフレーム数の同時削減:512×512×33フレーム程度に落とすと多くの機種で動作可能
※ 出典:ComfyUI公式ブログ「Running Hunyuan with 8GB VRAM」、Hugging Face Lightricks/LTX-Video discussions、取得日:2026年5月16日
主要動画生成モデル別|必要VRAM早見表(2026年5月時点)
結論として、動画生成モデルは「BF16フル精度」と「GGUF/FP8量子化」で必要VRAMが大きく変わります。フル精度で動かしたいモデルを基準にPCを選ぶのが安全です。
記載値はComfyUI公式ブログ・各モデル公式GitHub・コミュニティ報告を総合した目安値です。実際の使用VRAMは解像度・フレーム数・LoRA併用などで増減します。「最低動作」はGGUF/FP8等の軽量化込み、「推奨」はBF16/FP16でストレスなく動く水準を指します。
| モデル | 最低動作VRAM | 推奨VRAM | 快適VRAM | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| Wan2.1 1.3B (T2V) | 6GB | 10GB | 12GB | 軽量・短尺向け |
| Wan2.1 14B (T2V/I2V) | 8GB(GGUF) | 16GB | 24GB | 本命モデル |
| HunyuanVideo | 8GB(GGUF) | 16GB | 24GB以上 | 長尺・高品質志向 |
| LTX-Video / LTX-2 | 6GB | 12GB | 16GB以上 | 生成速度が速い |
| Wan2.1 VACE | 8GB(量子化) | 16GB | 24GB | 編集系で評価高 |
※ 出典:GitHub Wan-Video/Wan2.1 issue #41、Hugging Face Lightricks/LTX-Video discussions、ComfyUI公式ブログ、取得日:2026年5月16日
VRAM容量別「できること/できないこと」マトリクス
表だけでは判断が難しいので、容量別に「現実的にできる範囲」を具体化します。これは筆者が複数の検証記事と自身のRTX 4070環境での挙動を突き合わせた結果です。
| VRAM | できること | 厳しいこと | 向くユーザー |
|---|---|---|---|
| 8GB | Wan2.1 1.3B、HunyuanVideo GGUF小、LTX-Video Int8で短尺低解像度 | 14B級モデル、長尺、高解像度、複数LoRA | とりあえず体験したい人 |
| 12GB | 14B GGUF中量子化、LTX-Video FP16、SDXL動画系の多く | HunyuanVideo BF16、解像度720p以上の長尺 | 画像生成メインで動画は時々の人 |
| 16GB | Wan2.1 14B FP8、HunyuanVideo FP8、LTX-2の標準ワークフロー | BF16フル精度の長尺、複数モデル同時保持 | 動画生成を本格的にやる入口 |
| 24GB | 主要モデルBF16フル精度、長尺、LoRA併用、軽い学習 | 超長尺、複数の14B級モデル同時ロード | クリエイター・実務利用 |
| 32GB | ほぼ全モデルをフル精度、本格的なLoRA学習、商用ワークフロー | 特になし(コスト以外) | プロ・研究用途 |
※ 上記データを引用する際は当サイトURLへのリンクをお願いします。データは毎月更新しています。引用元:ゲーミングPCのトリセツ(https://gamingpc-torisetsu.jp/)・取得日:2026年5月
AI動画用ゲーミングPCの選び方|VRAM以外の重要ポイント
動画生成PCはVRAMが最優先ですが、それだけ見て買うと「VAEデコードでメインメモリが足りなくなる」「SSDがすぐ埋まる」などの落とし穴があります。VRAMと併せて確認すべき4要素を整理します。



筆者は最初メモリ32GBで組んだが、HunyuanVideoのVAEデコードでスワップが発生して動画が破綻したんじゃ。64GBにして解決した。
メインメモリは最低64GB、できれば96GB以上
動画生成はモデルオフロード(VRAMに入らない部分をシステムRAMに退避させる手法)を多用します。32GBだと14B級モデル+VAE+OSで枯渇しやすく、64GBが実用下限、長尺や複数モデル切り替えなら96GBや128GBが安全圏です。
ストレージはNVMe SSD 2TB以上が現実解
Wan2.1 14B、HunyuanVideo、LTX-Video、各モデルのGGUF複数バリアントを揃えると、それだけで500GB〜1TBに到達します。生成した動画ファイルと合わせて2TB NVMe SSDが現実的な下限、4TB構成にしておくと将来安心です。
CPUとPSU、冷却の落とし穴
動画生成中はGPUが30分〜数時間フル稼働するため、ケース内エアフローが甘いとサーマルスロットリングで生成速度が落ちます。CPUはRyzen 7 9700XやCore Ultra 7程度で十分ですが、PSUはRTX 5090なら1000W以上、RTX 5080でも850W以上が推奨です。
GPコスパ指数とは、3DMark Time Spyスコアを実売価格(税込・万円単位)で割り、100を掛けた当サイト独自の指標です。スペック対価格の効率を見るためのものであり、静音性・デザイン・サポート品質は反映されません。120以上で圧倒的コスパ、100〜119でコスパ優秀、80〜99で標準的、60〜79でやや割高、60未満で割高と判定します。
AI動画生成向けゲーミングPC比較表|VRAM別おすすめ5機種
結論として、AI動画生成のスタート地点は「RTX 5060 Ti 16GB搭載機」、本命は「RTX 5070 Ti(16GB)」、長期投資なら「RTX 5090(32GB)」の3択になります。5機種を価格・VRAM・特徴で比較します。
| 搭載GPU | VRAM | ★おすすめ★ | 価格帯(税込) | こんな人に合う |
|---|---|---|---|---|
| RTX 5060 Ti 16GB搭載機 | 16GB GDDR7 | 入門〜中堅 | 25万円前後〜 | 動画生成を始めたい/予算重視 |
| RTX 5070 Ti搭載機 | 16GB GDDR7 | 本命 | 40万円前後〜 | 主要モデルを快適に動かしたい |
| RTX 5080搭載機 | 16GB GDDR7 | 速度重視 | 40万円台後半〜 | 16GBで限界まで速度を求める人 |
| RTX 5090搭載機 | 32GB GDDR7 | 長期投資 | 60万円前後〜 | BF16フル精度・長尺・LoRA学習 |
| カスタマイズ機(SEVEN等) | 構成次第 | 自由度重視 | 変動 | メモリ128GB等の特殊構成希望 |
※ 出典:パソコンショップSEVEN、FRONTIER、マウスコンピューター G TUNE、ツクモ G-GEAR、価格.com、取得日:2026年5月16日。価格は構成・キャンペーンで変動します。
① RTX 5060 Ti 16GB搭載機|AI動画の入口に最適
NVIDIA GeForce RTX 5060 Ti 16GB(以下 RTX 5060 Ti 16GB)搭載機は、VRAM 16GBという動画生成の実用下限を満たしつつ、25万円前後で買える唯一の現実解です。Wan2.1 14BのFP8/GGUF、HunyuanVideo GGUF、LTX-Videoの標準ワークフローまでカバーできます。
- 16GB VRAMが20万円台で手に入る希少な選択肢
- 消費電力が控えめで電気代も抑えやすい
- ゲーム用途も問題なくこなせる
- メモリバンド幅が128bitと狭く、長尺生成は時間がかかる
- BF16フル精度の14B級は厳しい



画像生成からのステップアップでRTX 5060 Ti 16GBにしました。Wan2.1のGGUF版なら短尺の試作はサクサクで、コスパは満足です。
② RTX 5070 Ti搭載機|AI動画用の「本命」コスパ機
RTX 5070 Ti搭載機は、16GB GDDR7という同じVRAM容量でもメモリバンド幅が256bitに拡大し、動画生成の処理速度が大きく改善します。マウスコンピューターG TUNEやツクモG-GEAR、FRONTIERで40万円前後から購入できる、AI動画用としては最もコストパフォーマンスが良い帯です。
VRAM 16GBに加え、メモリバンド幅・テンソルコア性能・NVENC(9世代)まで揃うため、生成だけでなく後処理の動画エンコードも速い構成です。ゲームでも4K144Hz級のパワーがあり、ゲーム兼用機としても無駄になりません。
\ 構成の自由度とAI向けカスタマイズが豊富 /
③ RTX 5080搭載機|16GBで速度を極めるなら
RTX 5080搭載機もVRAMは16GBで5070 Tiと同じですが、コア数とメモリバンド幅がさらに向上し、同じワークロードでも生成時間が短くなります。FRONTIERでは40万円台後半のラインで提供されており、ゲームと動画生成の両方で妥協したくない人向けです。
ただしVRAM容量そのものは5070 Tiと変わらないため、「16GBで足りない」状況に陥った場合の解決にはなりません。あくまで「同じVRAM枠で速度を買う」選択肢です。
\ RTX 5080搭載モデルの最新価格・構成 /
④ RTX 5090搭載機|32GB VRAMで未来も安心
NVIDIA GeForce RTX 5090(以下 RTX 5090)は32GB GDDR7という、現行コンシューマGPUで最大のVRAM容量を持ちます。Wan2.1 14BのBF16フル精度、HunyuanVideoの長尺生成、LTX-Videoの32GB+推奨ワークフロー、さらにはLoRA学習まで視野に入る、現状唯一の「妥協しない」選択肢です。
- 32GB VRAMで主要モデルをほぼ全てフル精度で動作可能
- LoRA学習・複数モデル同時ロードに耐える
- 2〜3年先のモデル肥大化にも対応できる長期投資性
- BTO本体で60万円以上、電源・冷却込みで導入コストが高い
- 消費電力が大きく電気代と発熱の管理が必要



2026年5月時点で、AI動画を「仕事」にするならRTX 5090一択じゃ。32GB枠に救われる場面が必ず来る。
\ RTX 5090搭載モデルのラインナップ /
⑤ カスタマイズ機(SEVEN等)|メモリ128GB等の特殊構成向け
パソコンショップSEVENのようにBTOカスタマイズの自由度が極めて高いショップでは、システムメモリを128GBに増設したり、4TB NVMe SSDを2枚組んだりといった「動画生成最適化構成」を組めます。既製モデルでは届かない構成を狙うならカスタマイズ機が選択肢になります。
AI動画生成PCのVRAM別おすすめユースケース診断
「結局自分はどのVRAM帯を選べばいいのか」を3つの質問で判定します。あくまで方向性を決めるための簡易診断ですが、迷ったときの目安になります。
Q1:AI動画生成を仕事/収益化に使う予定がある? → YESなら24GB以上(RTX 5090)。Q2:Wan2.1 14BやHunyuanVideoをフル精度で動かしたい? → YESなら24GB以上、NOなら16GB帯(RTX 5070 Ti/5080)。Q3:とりあえず触ってみたい・予算25万円程度? → RTX 5060 Ti 16GBから始めて、後でグラボ単体を載せ替える選択肢もあります。



16GBか24GBで迷うんだけど、どっちが正解?



「FP8/GGUFで妥協できる」なら16GB、「精度劣化を一切許容したくない」なら24GB以上が分岐点じゃ。SNS投稿用なら16GBで十分なケースが多い。
動画生成だけじゃない|AI用途横断のPC選びは?
画像生成(Stable Diffusion系)・ローカルLLM・動画生成は、どれもGPUのVRAMが効きますが、最適解は微妙に違います。動画生成は今回見たように16GB〜24GBが基準ですが、ローカルLLMは「より大きいモデル」を動かすほどVRAMが効くため24GB〜32GBが基準になります。
テキスト生成系のローカルLLMを動かしたい場合は、こちらの記事で動画生成とは異なる選定軸を解説しています。
画像・動画・LLMをまとめて1台でこなしたい場合は、生成AIもできるゲーミングPCおすすめ5選もあわせて確認すると、用途横断の選び方が見えてきます。16GB VRAMがゲーム用途として必要かどうかはゲーミングPCにVRAM 16GBは必要?で扱っています。
よくある質問|ComfyUI動画生成のVRAMトラブル
読者からよく寄せられる質問を整理しました。本文で扱いきれなかった細部はこちらで補足しています。
- RTX 4070(12GB)でWan2.1 14Bは動きますか?
-
GGUFのQ4〜Q5量子化版なら短尺・低解像度で動作報告があります。BF16フル精度は厳しく、生成速度も遅いため、本格運用なら16GB以上のGPUへの移行を推奨します。
- VRAM 8GBで動画生成は本当に可能ですか?
-
ComfyUI公式ブログでHunyuanVideoが8GB VRAMで動く事例が紹介されています。ただし解像度・尺・生成速度に大きな制約があり、「体験用」と割り切る用途に限られます。
- RTX 5080とRTX 5090、AI動画ならどちらを選ぶべき?
-
VRAM容量(16GB対32GB)が決定的な差です。FP8/量子化で妥協できるなら5080、フル精度や長尺・LoRA学習まで視野に入れるなら5090を選ぶのが合理的です。
- メモリは32GBで足りませんか?
-
動画生成ではモデルオフロードが頻発するため、32GBだとスワップが発生しやすく生成が不安定になります。64GBが実用下限、長尺なら96GB以上を推奨します。
- 中古のRTX 3090(24GB)はAI動画にアリですか?
-
24GB VRAMは魅力ですが、新GPUより消費電力が大きく、保証もない場合が多いため、長期運用では新品のRTX 5070 Ti以上が無難です。電気代と故障リスクを許容できる人向けです。
まとめ|ComfyUI動画生成のVRAM問題は「16GBが入口・24GBが本命」
本記事の要点を再整理します。ComfyUI動画生成で「VRAM足りない」を解決するには、まずGGUF量子化やTiled VAE等の軽量化を試し、それでも届かないなら16GB以上のGPU搭載機への移行が現実解です。
- 入門:RTX 5060 Ti 16GB搭載機(25万円前後)でWan2.1 GGUF・LTX-Videoから始める
- 本命:RTX 5070 Ti搭載機(40万円前後)が動画生成PCのコスパ最適解
- 長期投資:RTX 5090搭載機(60万円前後)でBF16フル精度と将来のモデル肥大化に備える
- 共通要件:システムメモリ64GB以上、NVMe SSD 2TB以上、PSU 850W以上
- 動かしたいモデル(Wan2.1 14B / HunyuanVideo / LTX-Video)を先に決める
- BF16フル精度かFP8/GGUF量子化のどちらで運用するか決める
- システムメモリ64GB以上・SSD 2TB以上・PSU容量も忘れずに確認する
- 2026年内のRTX 50系SUPER追加情報も視野に、購入時期を判断する
\ AI動画向けカスタマイズの自由度No.1 /
最終更新:2026年5月


主要BTO10社以上の実機検証経験。GPコスパ指数による独自評価を軸に、初心者から上級者まで「損しない1台」の選び方を発信しています。
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